ほろ苦く香り高い、山蕗山椒
素材の魅力が伝わるおいしいものをつくりたい。そんな想いから、たしかな原材料をえらび、丁寧にだしを取り、調味料や佃煮をつくられている津乃吉さん。
山蕗山椒は、ちりめんじゃこ、こんぶ、かつお節、むろあじ節からとったうま味たっぷりのだしを使い、山蕗と山椒の実、ちりめんじゃこを、醤油、粗糖、酒で炊き上げました。やさしい味わいのだしが山蕗の香りを引き立て、山椒のほどよくピリッとした風味がアクセントに。蕗の食感を生かしながらも筋っぽさは残さず、素材のおいしさを感じる上品な味わいに仕上げています。
ほかほかのご飯にのせたり、おにぎりの具材にしたり。葉ネギとごま、きざみのりもいっしょに、混ぜご飯にするのもおすすめですよ。
つくり手のこと
明治初期、京都の東山で初代が米穀商を営み、1982年から「ちりめん山椒」の商品開発をはじめた〈津乃吉〉さん。
当初から「素材の魅力が伝わり、ちゃんとおいしいもの」をつくりたいとの思いで非効率なことも必要なこととして、現在も手しごとでつくり続けています。手で見る、手で聞く、手で嗅ぐ作業を大切にし、その日によって表情が変わる素材と向き合う丁寧な仕事ぶりは生産者さんからの信頼も厚いです。
日本の四季のなかで育まれる、土地土地の素晴らしい素材、からだが喜ぶ素材を厳選した商品づくり。長年培った京都の味と、素材を無駄なく使い切る「始末の心」を大切にし、つくり手の思いを味にするようにしています。結果、「美味しいものを作るのに添加物が必要なかったのです」「素材あっての津乃吉」と津乃吉の代表・吉田大輔さんはいいます。
じっくりと素材と向き合い、手間ひまをかけて作り上げた、津乃吉さんらしい「美味しい」を食卓へとお届けされています。